都道184号奥多摩あきる野線の御岳宿坊街から奥多摩町側の車道終端までの間は、登り4時間、下り3時間の登山道です。 この道は道路として管理されていないものの、道下に昔整備された石積みなどが見られます。
〔目次〕
道下に石積みがある点線都道
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
御岳山〜奥多摩の点線都道の概要
奥多摩あきる野線(御岳山〜奥多摩)
図表出典〕国土地理院地図を当サイト加工
主な交差道路 | 交差点名等 | |
---|---|---|
都道201号線 | 御岳宿坊街の交差点 | |
徒歩道(登り2時間、下り1時間半) | ||
林道大楢線 | 大楢峠 | |
徒歩道(登り2時間、下り1時間半) | ||
奥多摩町側車道終端 | ||
舗装道 0.9km | ||
多摩川南岸道路 |
都道184号線(奥多摩あきる野線)の御岳宿坊街から奥多摩町側の車道終端までの間は、登り4時間、下り3時間の登山道です。 御岳登山鉄道の御岳山駅から、JR青梅線の奥多摩駅まで歩くと、双方のアプローチで更に1時間を要します。
この道は、もともとは武蔵御嶽神社の裏参道で、道路として管理されていないものの、自然公園の部署で登山道として管理されていて、指導標や沢を渡る木橋などが設けられています。 道下には昔整備された石積みなどが見られます。
御岳宿坊街までのアプローチ
御岳山駅〜武蔵御嶽神社間の道(赤色)と奥多摩へ向かう道(茶色)
図表出典〕御岳登山鉄道HPを当サイト加工
御岳山駅と武蔵御嶽神社を結ぶ都道(手前)に接続する
奥多摩あきる野線
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
JR青梅線御嶽駅からバスとケーブルカーを乗り継ぐと、御岳登山鉄道の御岳山駅に至ります。 バスは1時間に1〜2本、ケーブルカーは1時間に2〜4本運行されています。
御岳山駅から武蔵御嶽神社に向かう道(図の赤色)を15分程度歩くと、右側から都道184号線(奥多摩あきる野線、図の茶色)が接続しています。 宿坊の嶺雲荘と原島荘の間で、「正面 御本社道」という石碑が建っています。
御岳山駅から武蔵御嶽神社間の道路の詳細については、『御岳山駅〜日の出 点線都道現況詳細』を参照してください。
なお、この先は登山の準備をして自己責任で通るルートです。
御岳宿坊街〜大楢峠
舗装道は御岳宿坊街の中のみ
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
御岳宿坊街から大楢峠までの間は、標高差100m程度を下るなだらかな登山道で、登りは2時間、下りは1時間半の道です。
御岳宿坊街から大楢峠までの間と、大楢峠から奥多摩側の車道終端までの間には、道路として管理されていることを示すものはなにもなく、自然公園を管理している奥多摩自然公園管理センターの「落石注意」等の表示があるのみなので、登山道として管理されているものと思われます。
宿坊街の中では、「大楢峠 3.8km 鳩ノ巣駅 7.7km」「鳩ノ巣渓谷 鳩ノ巣駅 徒歩2時間30分」などの指導標が建っています。 舗装道は御岳の宿坊街の中だけで、すぐに土の道に変わります。
徒歩道の概況
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
切り通し
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
道下の石積み
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
道下に石積みの擁壁が整備されている箇所が数ヶ所あります。 登山道として階段や桟道が整備されているものの、写真の沢を越える箇所のような状況の箇所もあります。
登山道としての整備状況
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
沢を越える箇所
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
大楢峠
大楢峠では、林道海沢線(うなざわせん)の支線の林道大楢線(おおならせん)や、JR青梅線の鳩ノ巣駅方面に降りる登山道と接続しています。
御岳側から見た大楢峠
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
奥多摩側から見た大楢峠
突き当たり左が御岳方面、右が林道大楢線
左手前が鳩ノ巣駅方面への登山道
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
林道大楢線
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
林道海沢線と大楢線は一般車も通行できる林道で、過半が舗装されていて、途中には海沢隧道があります。
沿道には海沢園地やアメリカキャンプ村があり、多摩川南岸道路付近で奥多摩あきる野線と合流します。
鳩ノ巣駅方面への登山道
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
鳩ノ巣(はとのす)駅に向かう登山道は、登り2時間10分、下り1時間半の道で、ハイキングコースマップなどでは、都道ではなく鳩ノ巣駅に向かう登山道が勧められています。
奥多摩側の奥多摩あきる野線
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
奥多摩側に降りる都道は「上坂(あがさか)・海沢」「上坂・城山(じょうやま)」などと表示されています。
大楢峠〜奥多摩町側車道終端
大楢峠から奥多摩町側の車道終端までは、標高差300mを下がる登山道で、登山マップでは登り2時間、下り1時間半とされています。
前半は城山(じょうやま)に向かうなだらかな尾根道で、両側に石積みがある区間もあります。 後半は一気に下ります。
前半の尾根道の概況
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
道下の石積み
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
都道(左)と城山に向かう道(右)との分岐
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
大楢峠から城山に向かう道の途中で、都道は奥多摩駅方面に下る道に分岐します。 指導標に、「海沢・奥多摩駅」「城山」「大楢峠・御岳山」の表示があり、都道は「海沢・奥多摩駅」の方向です。
城山の石垣
城山の略図
図表出典〕奥多摩町誌 P.114
右の城山の略図で、都道は下に書かれた大ナラ峠から城山に向かい、半分ぐらい行ったところで左に書かれた上坂に降りる道になります。
城山に向かう道には石垣があり、城山には自然石の石段があり、山の頂には30間×20間の地があります。
城山は地形や地名から城跡ではないかと思われるものの詳細は解っておらず、平将門の砦だった、甲州武田家の滅亡後に主家の再興を図ろうとした地だった、戦国時代の甲武国境の防備の狼煙場だったなど様々な説があります。
出典:奥多摩町誌歴史編、同編纂委員会、1985、P.112〜114
奥多摩駅に下る道の概況
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
城山に向かう道の分岐からは、途中にはつづら折りなどもある道で一気に山を下っていきます。
つづら折り
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
沢を渡る橋
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
奥多摩町側のアプローチ
奥多摩町側車道終端
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
奥多摩町側の車道終端の左側に奥多摩霊園の入口があります。 車道終端の正面に「大楢峠・御岳山」との指導標があり、都道を示しています。
車道終端から最寄りのバス停までは1.6km、奥多摩駅までは3kmです。
奥多摩町側の車道終端から多摩川南岸道路までの間は、0.9kmで標高差90mを下る広めの1車線の舗装道です。 多摩川南岸道路を奥多摩側へ0.7km進むと、神庭(かにわ)バス停があります。 JR青梅線奥多摩駅から多摩川南岸道路と海沢(うなざわ)大橋を経て青梅街道に抜ける路線バスが平日は1日10本、土日は1日6本運行されています。
多摩川南岸道路〜奥多摩霊園間の概況
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)
多摩川南岸道路(海沢トンネル)(左)と
奥多摩あきる野線(右)
写真出典〕当サイト撮影(H30.8)