都県道516号浅川相模湖線は、八王子市の国道20号西浅川交差点から、小仏峠を越えて、相模原市の相模湖の手前の国道20号に至る9.3kmの都道と神奈川県道です。
この道路は甲州街道の旧道で、小仏峠付近は自動車の交通はできませんが、ハイキングコースとなっていて、東京都側は峠まで都道として管理をされています。
〔目次〕
自動車交通不能区間の概況と都道のキロポスト
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
都県道516号浅川相模湖線の概要
都県道516号浅川相模湖線の概要
図表出典〕地理院地図を当サイト加工
東京都通称道路名 | なし |
道路法の路線名 | 都道516号浅川相模湖線 神奈川県道516号浅川相模湖線 |
都市計画道路名 | 都計道外 |
長距離自然歩道 | 東海自然歩道起点(一部) |
主な交差道路 | 交差点名等 | |
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起 点 |
甲州街道 | 西浅川交差点 八王子市西浅川町 |
舗装道 5.0km | ||
八王子市側車道終端 | ||
徒歩道 1.2km | ||
小仏峠 | ||
徒歩道 1.5km | ||
相模原市側車道終端 | ||
舗装道 1.6km | ||
終 点 |
国道20号 | 緑区千木良の交差点 相模原市緑区千木良 |
都県道516号浅川相模湖線は、八王子市西浅川町の甲州街道(国道20号)の西浅川交差点から、相模原市緑区千木良の国道20号に至る9.3kmの都道及び神奈川県道で、概ねJR中央線や中央自動車道に沿ったルートを通っています。
このルートは、古くは甲州古道と言われ、明治21年(1888)に現在の国道20号が南側の大垂水峠(おおだるみとうげ)を経由するルートに付け替えられるまでは、東京と山梨を結ぶ幹線道路でした。
都県境を超える小仏峠付近の約2.7kmは自動車の通行ができない道路で、ハイキング道として整備されていて、小仏峠では高尾山から景信山(かげのぶやま)に至る登山道と交差しています。
自動車交通が可能な区間は八王子市側も相模原市側も往復1車線の道路で、八王子側の道路は高さ制限や幅員制限がかかっています。
都県道516号浅川相模湖線の現況
八王子市側自動車交通可能区間
西浅川交差点 (都県道516号線起点、甲州街道交点)
甲州街道からみた西浅川交差点(都県道516号線起点)
写真出典〕当サイト撮影(H31.3)
都県道516号浅川相模湖線の起点は、甲州街道(国道20号、都計道外)の西浅川交差点です。
甲州街道に経路案内標識などはありませんが、都心側から甲州街道を下ってきたとき、JR中央線の高架をくぐった先の西浅川交差点を右折すると都道516号線に入ります。
西浅川交差点からみた都道516号線
写真出典〕当サイト撮影(H31.3)
自動車が通行できる西浅川交差点から5kmの都道516号線はセンターラインのない1車線道路です。
この区間は南浅川沿いの狭い谷筋に都道516号線の他に、中央自動車道やJR中央線が走っています。 都道516号線から中央自動車道や首都圏中央連絡自動車道の八王子ジャンクション、JR中央線の小仏トンネルの坑口などが見られます。
都道516号線(八王子市側)の概況
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
都道516号線の沿道には、江戸時代の街道の名残りの「小仏関跡」や「駒木野宿」の碑、梅林や日本庭園の「高尾駒木野庭園」などがあります。 西浅川交差点から0.6kmの小仏関跡には石碑、手形石、手付き石が残されています。
JR中央線の跨道橋
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
都道516号線は起点から3.5mの高さ制限がかかっています。
起点から3.5kmの地点にレンガアーチのJR中央線の跨道橋がかかっています。 ここからは、居住者用車両と路線バスを除き、2.2mの幅員制限もかかっています。
八王子市側車道終端
自動車交通可能区間の終端
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
西浅川交差点から4kmの地点に西東京バスの終点の小仏バス停があります。 ここまでは、平日は1時間に1本程度、土日は20分から1時間に1本程度の路線バスが高尾駅北口を結んでいます。 バスの行き違いが可能な地点は限られるため、行き違いが可能な場所でバスが待機をする運行がされています。
バス停から道なりに進むと自動車交通可能区間の終点に至ります。
八王子市側車道終端〜小仏峠〜相模原市側車道終端
小仏峠の広場
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
小仏峠付近の2.7kmの区間は、自動車の通行ができない徒歩道です。 この区間はハイキング道として整備されていて、八王子市側の小仏バス停から相模原市側の底沢バス停まで、2時間程度で歩けます。
東京都側は小仏峠まで、道路として管理されている痕跡が多くあります。
小仏峠には広場があり、明治天皇の行幸にあたり休憩したことを記念する碑などが建っています。
この区間の現況の詳細は、『浅川相模湖線 点線都道現況詳細』に記載しています。
相模原市側自動車交通可能区間
この項では、相模原市側の車道終端から国道20号までを、国道20号から逆向きに紹介をします。
緑区千木良の交差点 (都県道516号線終点、国道20号交点)
国道20号(左)と都県道516号浅川相模湖線終点(右)
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
都県道516号浅川相模湖線の終点は、相模原市緑区千木良の国道20号との交差点です。 国道20号の底沢バス停から0.2km東京寄りの信号も名前もない交差点で国道20号から分岐しています。
県道516号浅川相模湖線(相模原市側)の概況
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
国道20号から1.6kmは1車線の行き違いが困難な地域の道路です。
この区間は、別の道が東海自然歩道のハイキングコースとして整備されているため、観光用の案内などはありません。
相模原市側車道終端
相模原市側の車道終端
(右の細い道が県道516号浅川相模湖線)
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
道なりに進むと東海自然歩道の説明看板などがある地点で車道の終端に至ります。 左の道は中日本高速道路の管理地で行き止まりになります。
都県道516号浅川相模湖線の整備史
明治天皇小仏峠御小休所碑
写真出典〕当サイト撮影(H30.7)
小仏峠を越える都県道516号浅川相模湖線のルートが幹線道路として整備されたのは、江戸時代に甲州道中が整備されたときです。
明治21年(1888)に甲州街道が現在の大垂水峠(おおたるみとうげ)に付け替えられたため、小仏峠を通るルートは幹線道路から外れました。
- 詳細 甲州古道(小仏峠)の整備