行幸通りは皇居と東京駅を一直線で繋ぐ幅員の広い都道です。 通りの中央の歩行者専用道路は信任状捧呈式の儀装馬車が通り、年末にはライトアップが行われます。
〔目次〕
皇居に向かう行幸通りの中央の馬車も通る歩道
写真出典〕当サイト撮影(H30.10)
都道404号行幸通りの概要
東京都通称道路名 | なし |
通称名・愛称名 | 行幸通り |
道路法の路線名 | 都道404号皇居前東京停車場線 |
都市計画道路名 | 補助第197号線 都計道外 |
主な交差道路 | 交差点名 | |
---|---|---|
起 点 |
内堀通り | 坂下門前の交差点 千代田区皇居外苑 |
日比谷通り | 和田倉門交差点 | |
終 点 |
都道402号線 | 東京駅中央口交差点 千代田区丸の内一丁目 |
都道404号線(皇居前東京停車場線)は、千代田区皇居外苑の皇居の坂下門前の内堀通りとの交差点から、千代田区丸の内一丁目の東京駅丸の内口の都道402号線(錦町有楽町線)と交差する東京駅中央口交差点に至る延長0.4kmの一直線の都道です。
この都道は、建設時には行幸道路と呼ばれ、千代田区の資料などでも行幸通りと呼ばれ、その名称は広く一般に浸透しています。
行幸通りは、信任状捧呈式の馬車列が通行し、エリアマネジメントでライトアップなども行われています。
路線の案内図
※ 縮小や拡大ができる路線の案内図です。 マーカーにマウスを置いたり、画面にタッチすると、交差点名等が表示されます。
※ ブラウザや携帯によっては案内図が表示されないこともあります。
都道404号行幸通りの現況
内堀通りとの交差点(内堀通り交点、都道404号線起点)
内堀通りからみた行幸通りの起点の交差点
写真出典〕当サイト撮影(H30.10)
行幸通りの起点は、内堀通り(都道301号線、都計道外)の皇居の坂下門前の名前の無い交差点です。
内堀通りを外回りできたとき、東京駅の案内に従って左折をすると行幸通りに入ります。 交差点の皇居側は、桔梗門や坂下門の門前の広場で、南に皇居前広場が広がっています。
内堀通りとの交差点からみた行幸通り
写真出典〕当サイト撮影(H30.10)
道路情報便覧交差点コード〕No.5339466694
Google Map
行幸通りは皇居前から東京駅前まで、延長0.4km、幅員73mの一直線の道路で、皇居前から東京駅のレンガ駅舎が見通せます。
皇居前から日比谷通りまでの行幸通りは、皇居外苑の和田倉噴水公園と、馬場先地区や馬場先濠の間を抜けていきます。
和田倉門交差点(日比谷通り交点)
日比谷通り(国道1号、環状第1号線)と和田倉門交差点で交差します。 日比谷通りに左折すると本郷方面に、右折すると芝公園方面に向かいます。
和田倉門交差点から東京駅中央口交差点までの沿道には、郵船ビルや東京海上日動ビル、丸の内ビルディングや新丸の内ビルディングが建っています。 日比谷通りから東京駅まで地下通路が設けられています。
行幸通りからみた和田倉門交差点
写真出典〕当サイト撮影(R3.4)
日比谷通りからみた和田倉門交差点
写真出典〕当サイト撮影(R1.7)
道路情報便覧交差点コード〕No.5339466676
Google Map
東京駅中央口交差点(行幸通り終点、都道402号線交点)
東京駅中央口交差点(行幸通り終点、都道402号線交点)
写真出典〕当サイト撮影(R3.4)
道路情報便覧交差点コード〕No.5339465418
Google Map
行幸通りは東京駅中央口交差点でJR線と併行する都道402号線(錦町有楽町線、補助第94号線)に突き当たって終点となります。
都道402号線の先には、東京駅の丸の内駅前広場があり、その先には平成24年(2012)復原されたレンガ造りの東京駅の駅舎が建っています。
儀装馬車の通行 (信任状捧呈式の馬車列)
信任状捧呈式に向かう儀装馬車
写真出典〕当サイト撮影(H31.3)
新任の外国の特命全権大使が、母国の元首から託された信任状(この者を外交官と認めて欲しい旨が記された親書)を天皇陛下に捧呈する儀式を、信任状捧呈式といいます。 信任状捧呈式の送り迎えは宮内庁が行っています。 新任の大使は自動車か儀装馬車かを選べ、ほとんどの大使が儀装馬車での送迎を希望するそうです。
行幸通りの中央部は信任状捧呈式関係車両や自転車が通れる歩行者専用道路になっていて、普段は歩道として通行することができます。 信任状捧呈式の儀装馬車は、東京駅から行幸通りの中央部の歩道を通って皇居に向かい、帰りの儀装馬車はその逆を通ります。 信任状捧呈式があるときは、歩行者等の通行が規制され、前後に騎馬を伴った儀装馬車が通ります。 儀装馬車の通行の予定は宮内庁のホームページに掲載されます 1) 。
1) 信任状捧呈式の際の馬車列(宮内庁)
エリアマネジメントと行幸通りのライトアップ等
行幸通りのライトアップ(正面は東京駅丸の内駅舎)
写真出典〕当サイト撮影(H30.12)
行幸通りと交差する丸の内仲通りのライトアップ
写真出典〕当サイト撮影(H30.12)
エリアマネジメント
大手町・丸の内・有楽町地区ではエリアマネジメントが行われています 1) 2)。 行幸通り(地上・地下)や、行幸通りと交差する千代田区道(丸の内仲通り)などは平成27年(2015)3月に道路占用の無余地性の基準をあてはめない国家戦略道路占用事業の適用区域に指定されていて、様々なイベントにより賑わいなどが創出できるようになっています 3) 4) 5) 6) 。
ライトアップ等
行幸通りの中央部分の歩道や、行幸通りと交差する丸の内仲通りを活用した様々なイベントが開かれています。 丸ノ内のライトアップとして知られる、令和2年12月半ばに行われた東京ミチテラスでは、東京駅丸の内駅舎の特別ライトアップは行われなかったものの、丸の内駅前広場ではアートカリグラフィーなどが、行幸通りでは街路樹のイルミネーションなどが行われ、丸の内仲通りでは丸の内イルミネーションとして街路樹のイルミネーションなどが行われました 7) 8) 。
1) 大手町・丸の内・有楽町地区(エリアマネジメント推進マニュアル W 代表的事例における推進の要点)
2) 大丸有地区エリアマネジメントレポート(大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会、大丸有エリアマネジメント協会)
3) 道路空間活用のご案内( 〃 、 〃 )
4) 大丸有地区における道路空間の活用(第3回 地域道路経済戦略研究会 配付資料)
5) 大手町・丸の内・有楽町地区のまちづくり(第2回新たな時代の都市マネジメント小委員会配付資料)
6) 東京都における国家戦略道路占用事業の取組(道路行政セミナー 2015.12)
7) 東京ミチテラス2022
8) 丸の内イルミネーション2023
都道404号行幸通りの整備
行幸通りは皇居と東京駅を繋ぐ道路として、関東大震災の復興事業で整備されて大正15年(1926)に完成した、道路幅員が73m(40間)という広い道路です。
平成24年(2012)の東京駅のレンガ造りの駅舎の復原や、平成26〜30年(2014〜2018)の丸の内駅前広場の再整備にあわせて、行幸通りも日比谷通りから東京駅側は平成20〜21年度(2008〜2009)に、日比谷通りから皇居側は平成27〜29年度(2015〜2017)に再整備されました。 この再整備により、皇居前から東京駅前に至る交通結節機能が強化されるとともに歩行者空間も設けられ、日本を代表する高質な景観を創出しています。